物欲の秋

10月はずっと働き詰めで、土日が全く無かった。
でもとりあえず仕事も一段落したんで、今月1ヶ月間の苦労を労って・・・



●シエラデザインズのマウンテンパーカー

前々から欲しかったマンパをとうとう手に入れた。
高円寺の古着屋、サファリ1号店にて購入。
この手の服は元が頑丈に作られているから、古着で買っても十分実用に耐えうる。
幸いコレも、さほど大きなダメージも無く、十分に実用品として使えそうな感じだ。
色はベージュ。
独特の60/40素材(コットン60%、ナイロン40%の混紡素材)のためか、全体に絶妙な光沢感があり、普通のコットンのベージュ(チノパン等)と合わせてもメリハリが出来る。
勿論ジーンズにも合うし、イザとなったらウールパンツに合わせてもOK。
イロイロと使いまわしは利きそうだ。



まずは王道のアメカジスタイル。
無印良品の白ロンTに古着のネルシャツ、リーバイス501に靴はニューバランスのM996。
勿論相性はバッチリ!



「Men's CLUB」に載ってたマンパの着方を参考に、オレの手持ちで合わせてみるテスト。
Jプレスのボタンダウンシャツに、ココで犠牲になった(笑)メンズビギのオレンジのVネックニット。
ズボンはグリーンレーベルリラクシングのグレーのウールパンツに、靴はアルフレッド・サージェントのスエードブーツ。
以外にコノ手のキレイなアイテムとの相性もいいな。
派手になり過ぎないスッキリしたデザインと、60/40の独特の光沢感のおかげかな。



あとは、ダウンベストとかも欲しいな。
マジメな男のマジメ服」で紹介されてるエディーバウアーのヤツはなかなか良さげ。
エディーバウアーならダウンジャケットの元祖だし、相手にとって不足なし!
肩部分の切替がちょっとロッキーマウンテンっぽくて、値段も手頃(ロッキーマウンテンの半額以下)、しかも裏表使えるリバーシブル仕様!
これはかなり欲しいかも・・・。




あと、ソレに合わすとしたらこんな感じのネルシャツがいいなぁ。




後は厚手のウールパンツとか、ウールジップニットとか、そういうのも捨てがたい。
靴類は、まぁダナーのマウンテンライトとかは欲しいかも知れないけど、今回に限っていうなら予算オーバーだし、履きまわせる靴も揃ってるからまぁいいかな。

と言いつつ、楽天のポイント10倍セールに出てたニューバランスM992(グレー)がちょっと欲しくなってしまった。
履き心地は相当にいい(試着して確認済み)から、あとはあの「ハイテク臭」漂うデザインをどういう具合に合わせたら良いのかがポイントかな。
ヘタ打つと「何も考えずに”楽だから”という理由だけでDUNL●Pのエセハイテクシューズを履いているオッサン」になりそうで怖い・・・。

目指せ「アメリカオヤジ」


この間からの一件は、とりあえず脇に置いておく事にした。
じゃないと、いつまで経っても気分が悪いまんまなんで。



で、そんなイヤな気分を吹っ飛ばすためには買い物がイチバン!
ってなわけで、ストレス解消も兼ねて、オンワードのセールに行って来て散財したのがコレ。




●Jプレスのネイビーブレザー


「マジメな男のマジメ服」さんで紹介されて以来、いつかは欲しいと思っていた「アメリカ型ブレザー」を、遂に手に入れた。
Jプレスといえば、ブルックスブラザーズと並ぶアメリカントラッドの王道。
オレも、かねてからココのボタンダウンシャツを愛用していた。
通常はデパートのセールに出ることは全く無い(既に確認済み)このブレザーが、何と市場価格の半額程度で手に入ってしまった。
ファミリーセール様々って感じだ。


で、この服は「ボックスシルエット」「3つボタン段返り」「センターフックドベント」「パッチ&フラップポケット」と、正に王道のI型ブレザー。
前に買ったブレザーは、着丈もやや長く、サイドベントで、肩パッドもシッカリ入っている、どちらかというとヨーロッパ寄りのデザインで、ビジネス用という感じが強く、カジュアルな服装に着回すのは難しい感じだった。
一方でコレは、着丈も短め(「短い」わけではない)で肩パッドもそこまで大袈裟ではなく(完全な「ナチュラルショルダー」というわけではない)、ビジネス用としてよりは、むしろカジュアルに着た方が映えそうな感じだ。



そんなわけで、手持ちの物と合わせてみる。
リーバイスの501に、インディビジュアライズドのチェックシャツ、GAPのメッシュベルトに、靴は古着屋で買ったオールデンのタッセルローファー。
帽子は、ニューヨーク・ハットの、その名も「アイビーキャップ」。
全身アメリカブランド(Made in USAではないけど)で固めて、2ndで提唱している「ネオトラッド」風な組み合わせを目指してみた。
まさに「アメリカオヤジ」的な格好だ(笑)。
「イタリアオヤジよりも、アメリカオヤジになりたい」と常日頃から口にしているオレにとっては、かなり汎用性の高いジャケットとなりそうだ。

   

体育会系非モテ?


前回の記事で書いた彼。
あの後、それなりに時間が経っていろいろと整理できてきたんだけど、今にして思うと彼と話が合わなかったは、彼が所謂「体育会系」のメンタリティの持ち主だったからじゃないかと。


例えばオレに対する接し方だけど、明らかに体育会系の先輩後輩ノリだ。
オレは彼より幾分若いわけだけど、彼にしてみたら酒の席で後輩(オレ)の軟弱な(彼の考えの中では)態度を正してやろうという親心(お節介とも言う)が働いた故なのだろう。
彼の体育会系メンタリティからすると、服に金をかけているオレは「軟弱!」のだろうし、彼女も居なく、女性に積極的に声をかけないオレは「男らしくない!」のだろう。
そう言われれば、確かに彼は体が非常にガッシリしており、酒の席には常に自転車で乗りつけるスポーツマンだ。
一方で、先の合コンの時にも安そうなスポーツTシャツにジャージ半ズボン、スポーツサンダルを履いてくることから分かるように、殊更に服には気を使わない人間だ。
彼の中では「見た目に惑わされず」「女を積極的にリードし」「人に頼らず」「どんなに理由があっても言い訳は絶対にしない」というのが、絶対的な「男らしさ」の指針なんだろうなとは思う。
ソレはソレでありだとは思うし、ソレは確かに立派な事なんだけど、その一方で彼はその価値観を「後輩の為に」と思って押し付けてくる所があって、そんな「先輩から後輩への有難いアドバイス」を是とする体質もまた体育会系なんだろうなと思うようになった。
  




ただ、こうやって価値観を相手に押し付けている限り、彼もまた非モテ街道を歩んでいるんだろうなと思わせる。
それは、彼の女性に対する接し方でも分かる(というか、今更ながらに気付いたというべきか)。
例えば、居酒屋で注文にきた若いお姉ちゃんにちょっと絡んだり、オレと姐さんに関しても「オマエ○○さん(姐さん)とSEXしたのかよ〜」等と根も葉もない事で絡んできたり・・・一言でいうと「デリカシーがない」という感じだ。
そしてそのデリカシーの無さゆえに、酒の席でオレの立ち入って欲しくない領域(心が弱い云々)にまで土足で踏み込んできたり、自分の価値観を押し付けてきたり(服に金をかける男は軟弱だ等々)するわけだ(しかもソレを「後輩のため」と思ってやっている所が余計に性質が悪い)。
巷間の「モテ非モテ論争」では、よく「非モテ=文科系「「モテ=体育会系」なんて二極論が巾をきかせたりするけど、いかな体育会系でもコレじゃ非モテにならざるを得ないだろうなぁ。
ただ、多分過去には「スポーツマン」ってコトで中途半端に彼女が居たりした事もあるだろうから、全く彼女が居なくて悩みまくるオタク系非モテに比べて余計に性質が悪いのかも知れない(つまり、彼にしてみたらそれで彼女が出来たという事実があるわけで、殊更その事で反省する必要も無く、態度や服装等を改める必然性を全く感じていないという意味で。)。
先輩後輩の上下をハッキリと切り分け、自らの価値観を正しい事として後輩に教授(押し付け、とも言う)し、酒の席でしばしば相手の根深いところまで土足で踏み込み(ソレがコミュニケーションだと思っている)、多分に前時代的な男性像を信奉し、いささか女性蔑視的な言動が目立つ(大体において、女性のいる前でその女性とそこまで関係を持った事の無い人間に「○○さんとヤったのか」等を聞くというのがその証左ではないか)・・・。
ある意味、体育会系的なマチズモの信奉者という感じなのだろうか。



そして、オレが彼の一連の言動に非常に不愉快な思いをしたのも、彼のそういった「体育会系マチズモの押し付け」が嫌だったからなのだろう。
ソレは、さらに元をただせば、オレ自身が学生時代に「体育会系(体育会系クラブ所属の連中)」から非道く不愉快な思いをさせられてきた、そんなトラウマがあるのかもしれない。
その意味では、まだまだオレも精神的に成熟しきっていないというコトなのかも知れない。



・・・と、1人の方の問題は何とか折り合いがついた。
問題は、彼の口車に乗ったもう1人の方。
彼は体育会系ではないし、ちなみに言うと一切酒が飲めない下戸であり、しかも彼にはシッカリと彼女がいる(しかもその彼女とは、オレの参加している”飲み会”で知り合った)。
なのに、何故かこの飲み会には毎回毎回参加し(酒飲めないのに)、参加する度にオレやオレと同い年の主催者の人にグチグチと不満を言ったり説教垂れたりしてくる。
酒飲んで言ってるなら「まぁ、絡み上戸なんだろうな」で済ませられるケド、実際には酒を一切飲んでいない(飲めない)のにここまで言ってくるのは、単なる「絡み屋」なんじゃないだろうか。
でも「非モテ」かというと実際には彼女が居たりするし、その彼女とはこの”飲み会”で知り合ったわけで、しかも彼女がこの飲み会に参加した1回目でイキナリ意気投合してそのまま付き合ってもう1年以上付き合っている。
さらにその彼女は、最初の飲み会に来て以来全く顔を出さなくなった。
その意味では、この”飲み会”内部の男に嫉妬したり敵意を持ったりする謂れは無いわけだ。
どう考えてもオレに絡んでくる理由が分からないし、彼自身どういうキャラクターなの一切掴めないんだけど・・・。
コッチの方は、まだまだ整理に時間がかかるかな・・・。




PS:「体育会系」「文化系」、あるいは「モテ」「非モテ」という二極論が正しとは思っていない。
ただ、今回の場合はそうやって切り分けないと頭が混乱して落ち込むばかりだから敢えてそうしているだけで、殊更それで「体育会系だから云々」という一方的な見方はしないつもりだ。
ソレをしたら、↑の体育会系の彼と同じになってしまう。

取り留めの無い話をつらつらと


(※はじめに
今回の記事は極めて個人的な愚痴が多くなるため、不快に思われたら申し訳ありません。
また、この記事で以って特定個人を貶めるつもりは毛頭ございませんので、予めご了承ください。)



きっかけは数週間前の飲み会だった。
彼らとは去年、オレの飲み友達の○○さん(オレは「姐さん」と呼んでいる)のツテで知り合ったんだけど、既に数回飲みを重ねていてそれなりには気心は知れているつもりだった(ちなみに言うと、所謂「オタク」集団ではない)。
そして酒が進んできたとき、その中の一人がぶしつけにこう言ってきた。
「オマエさぁ、ラコステ着てんのに彼女居ないのかよ〜!」
「??」
確かにその時のオレはラコステのポロシャツと古着のジーンズを身に付けていたんだけど、ソレはあくまでオレの中で最も楽な格好をしてきたに過ぎないだけで、何故ラコステが「彼女」に結びつくのか皆目見当が付かずに呆然となってしまった。
「オマエいつもいい服ばっか買ったり着たりしてるけど、彼女出来なきゃ意味ねぇじゃん!」
どうも彼は、オレが飲み会に結構イイ格好で来たりしている事が気に食わなかったみたいだ。
とりあえずスルーしようとしたけど、さらにソレが怒りを買ったらしく
「服ばっか買って体面ばっかり気にしやがって!」
「いい服着なくても心が綺麗ならそれでいいんだ!」
「お前に彼女が出来ないのは、お前の心が汚いからだ!」
等と執拗に絡みだしてきた。
「別にいい服着てるかっらって、彼女とか関係ないんじゃないか。」
等と反論してみても
「じゃあ何でラコステなんか着てんだよ!」
「いい服着て彼女出来ないからって、言い訳ばっかしてんじゃねぇよ!」
等々と非道く論われる始末。
そして話は、オレが彼らに誘われて行った合コンの話題に飛び火する。
「オマエ、××さんとメール交換したのか!」
「??」
その合コンに来てた女性陣に、30代前半くらいのなかなかよく喋る明るい人が居たんだけど、その女性の話題をイキナリ持ち出されてきて面食らってしまった。
オレは別にその人が好きとか嫌いとかじゃなく「まぁ、飲み会で飲むくらいならイイ人だし、別にいいんじゃない」位にしか思っていなかったから、何故ソレが「メール交換」に結びつくのか皆目見当が付かなかった(オレにとってメール交換は、本当に気の合った人としか交わさない「特別な」事なのだ)。
そして「交換してない」と言ったら
「だからダメなんだオマエは!」
「何でそこでメール交換とかしないんだよ!」
「そんなに消極的だから彼女ができねぇんだよ!」
等と、更に激化してしまった。
別の人が何とかとりなそうと必死でフォローしていると、さらにソレも気に食わなかったみたいで
「そうやって甘やかすからダメなんだ!」
「○○さん(オレの言う「姐さん」)も甘い顔ばっかするからなぁ。」
「オマエはそんな○○さんに甘えてばっかしなんだよ!」
「こんなヤツにはガツンと言わないとためにならねぇんだよ!」
等々と荒れだしてきた。
さらに別の人も加わって来て
「そんなの消極的なアンタが悪い。」
「俺たちはアンタの為を思って言ってんだよ。」
等と同調してきた。
そうなるともうダメだ。
(今まで彼女がいなかったオレは、悪い人間なんだろうか・・・。)
(いい服着ているのに彼女がいないオレはダメ人間なんだろうか・・・。)
(別にモテ云々で服を着ているつもりは無いけど、それは結局モテない男の言い訳でしかないんだろうか・・・。)
(いや、そもそもいい服を着たら彼女がいないといけないんだろうか・・・。)
(そうだとしたら、彼女いないオレはやっぱりダメ人間なんじゃないだろうか・・・。)
(「オマエの為を思って言ってるんだ」っていうのは、ただ単にそんな言葉を免罪符にして彼らがストレス解消しているだけなんじゃないか・・・。)
(いや、もし本当にオレのためを思って言ってくれているのだとしたら、嫌な勘繰りをしているオレこそが悪い人間なんだろうか・・・。)
(そうだとしたら、彼らの辛辣な言葉をスルーするのはいけないことなんじゃないだろうか・・・。)
(オレは本当にこの場にいていいんだろうか・・・。)
そんないたたまれない気分に陥ってしまったオレは、ヘロヘロ笑いながら(笑うしかなかった)焼酎をガブ飲みしてしこたま酔っ払い、帰り道で10年来の友人に電話を掛けて非道く愚痴るくらいしか道が無かった。




事はそれだけじゃ終わらない。
この数週間の間、会社の人間関係でも非道くいたたまれない気分になることが多い。



ウチの会社は社員僅か10数名の小企業。
しかも、オレを境に上は40歳以上の人々ばっかで、オレはまだ若い方に属する。
そして、オレより5〜6歳若い人(最年少)とオレの間の年齢層に6人ほど集中している。
そのうちの5人が、非常に仲がいい。
女性3人に男性2人、その内夫婦が1組。
その5人は、休み時間や昼食時には一緒に行動し、休日にはライブに行ったり花火を観に行ったりと、ほとんど学生時代のサークルのノリだ。
さてお気づきか。
6人のうち5人が仲がいい。
つまり、オレははぐれ者なわけだ。
いや、オレも彼らの輪に入ろうとした事はある。
それも1度や2度じゃない。
だけど、オレと彼らの間にはどうにも深い溝があるような感じがする。
具体的に言うなら、彼らの話す言葉がオレには全く分からない。
ラーメンズ」「モリヒロシ(誰?)」「トモフ」「小島よしお」等々・・・。
今までまったく聞いたことの無い単語のオンパレードだ(ちなみに「小島よしお」だけは後にテレビで観た。出始めのインパクトは面白かったけど、ただ単に勢いに任せてネタを繰り返すグダグダ感が次第に嫌になってきて観るのを止めてしまった)。
だけど、彼ら彼女らの間では既にそれらは完全に共通認識になっているのだ(あの「小島よしお」で笑えるのだ!)。
そうなると、もうついていけない。
もはや彼らは、オレとは全く別世界の人間のようにしか思えなくなった。
年齢も近く、それなりに固まったグループなのに、オレはそんな、比較的自分と近しい年齢層の人々と共通認識を持てないまま30年以上過ごしてきてしまった。
オレの周回遅れぶりをまざまざと見せ付けられて、非道く落ち込んでしまった。
理解できないまま彼らの話に加わったところで、多分全くついていけずにただ閉じこもるだけ。
そうなったら、彼らはオレを疎んじるようになるんじゃないだろうか。
いや、もう既に陰で
「アイツは話なんかろくすぽ出来ない癖になぜか居るんだよねぇ〜」
「ウザくねぇ〜?」
「空気読めねぇよなぁ、アイツ。」
等と言ってオレを蔑んでいるんじゃないか。
彼らとてオトナなわけだから表立っては言わないだろうけど、腹の奥底ではオレを蔑んで爪弾きにしたがっているんじゃないんだろうか。
ソレは丁度、中学高校時代にオレをそうやって爪弾きにしてきた、あの連中と同じように・・・。
そうなってくると、もう止まらない。
(オレは、本当にこの場に居ていいんだろうか・・・。)
(オレと彼らは、別世界の人間なんだろうか・・・。)
(彼らの世界に憧れるのは、悪いことなんだろうか・・・。)
(オレは、もはやとり返しの付かない所まで遅れてしまっているんじゃないんだろうか・・・。)
一度陥ったマイナススパイラルに、どんどんはまり込んでいってしまった。
最近では、彼らが仲良さげに話をしている声を聞いただけで気分が落ち込んできてしまう位にまでなってしまった。



で、結局その無理が祟ってとうとう大爆発してしまった。
仕事上の些細な行き違いだったんだけど、ソレを切欠にオレの中に溜め込んだモノが噴出し、机を蹴飛ばし、椅子を壊し、大声で喚き散らしながら頭を壁に打ち付けて額から血を流してしまった。
コレで、会社内でのオレの立場がさらに微妙になってしまった。
中学高校時代以来ずっとそうやって来てしまって、その度に「今度こそはガマンしよう!」と心に誓ってきたはずなのに・・・。



全く、オレはいつまで経っても全然変わることが出来ない。
相も変わらず、一端マイナス思考に陥るとトコトンまで落ち込んでいってしまう。
そして、腹の内に収めて収めて収めて、収めきれずに爆発してしまう。
本当にしょうがない人間だ。
最近じゃ、夜に布団に入ってもあまり寝付けなくなってしまっている。
そのまま西武線の踏み切りに飛び込んでしまおうかとすらも考えてしまった。
そのために、割と本気で遺書まで書いた。
彼女がいる状態、仲良し同士で若者らしい会話をしてコミュニケーションを深める状態、何れも、オレが過去味わおうとしてとうとう出来なかった事ばっかりだ。
同い年くらいの人々はそうやって謳歌しているのに、オレは一体何なんだろう。
「彼女がいる」っていう状態は、ひょっとしたら性質の悪い都市伝説か何かじゃないかとすらも思えてきてしまうオレは、最早取り返しの付かないほどまでに遅れてしまっているんじゃないんだろうか。
だとしたら、一体何が一番悪いんだろう。
オレをひたすら爪弾きにしたスクールカーストが悪いのか。
そんなオレに「逃げ道」を与え続けてきたオタク業界が悪いのか。
それとも、そんな「逃げ道」にまんまとハマり込んで10年以上惰眠を貪り続けてきたオレが悪いのか・・・。




そんな取り留めの無い事が次から次へと浮かんできてしまって、今日もまた、なかなか寝付けなくなりそうだ。

T・P・O!T・P・O!


いい靴を履いている人を見かけた。
ストレートチップのダブルモンクストラップで、ノーズがスラリと伸びた繊細なデザイン。
手入れも行き届いているのか、深いブラウンの光沢が靴全体から放たれていた。
ソレに合わせるズボンはライトブラウンのウールパンツで、裾はダブル処理。
オレンジ色のストライプシャツの袖をまくり、オトナのリラックスムードさえ漂わせていた。
なかなかカッコイイじゃないか。





コレが夏コミ3日目でなければ!!





この夏の暑い時期、しかも記録的な猛暑が続くこのご時世に、厚手のウールズボンはねぇだろ!
しかも革靴って!
どうせ1日歩き回ってクタクタのヨレヨレになるのに、敢えてそんな靴を履いてくるのはどういう了見だろう。
ストライプシャツの腕まくりも、洒落者のハズし手段って言うより、ただ単に暑ってだけなんじゃないのか?




ココで、夏コミにおけるオタクの服装について書かれていた。
氏は「暖色系が少ない」という事にギモンを呈しているけど、オレの実感からすると↑みたいな格好よりは、寒色系の半袖シャツやジーンズ等を身に付けている方がずっと得心がいくし、夏コミという場の性格からしてむしろ合っているような気がする。
寒色系か暖色系か、そういうのは実は瑣末な問題なんじゃないだろうか。
(もう一つの「顔面の表情を使い込んでいない」に関しては、全面的に同意!)



↑のような服だって、初秋の銀座や青山辺りだと様になるかもしれない。
いや、例え有明ビッグサイトであっても、例えば企業のレセプション等ならそこまで問題は無いか知れない。
色合わせだって決定的に間違っているとは決して言えない。
でも真夏の、しかもコミケ3日目にその格好で並ぶというのはどう考えても解せない。
「ファッションとはT.P.Oである」というのはかの石津謙介氏の名言だけど、コレなどは明らかに「時」と「場所」と「目的」を取り違えているいい例だろう。



結局の所、根本的な問題は「T.P.Oを弁えた服装を選ぶ事が出来ない」という事に尽きるのではないだろうか。



コミケはカッコつけるところじゃない。
高温、高湿度の条件下を歩き回る過酷な戦いだ。
そんな場に、いくら「カッコいい」からって「暑っ苦しそうなウールパンツ」「繊細で、尚且つ足に対する負担の大きいレザーシューズ(ブーツはそれに類しない)」を身に付けるのは、明らかにT.P.Oに反する。



逆もまた真なり。
街中と言う、大して過酷な条件下ではない場所で、大袈裟なリュックサックやトレッキングシューズ、機能性一辺倒のナイロンパーカーやミルスペックのミリタリージャケット等のヘビーデューティ−ウェアで身を固めているオタクたちもまた、T.P.Oを理解していないという一点では同じではないだろうか。
寒色系、暖色系云々より、コッチの方の問題が大きいような気がするんだけど・・・。




ところで、当日のオレの格好は
「ブラウン地にオレンジラインのフレッドペリーのポロシャツ+白い高機能Tシャツ+色落ちしたブルージーンズ+ライトブラウンのニューバランスM1700
これにライトベージュのコットンハンチングにノースフェイスのベージュ+オレンジのリュックという出で立ちだった。
暖色系サイコー!
(暑苦しい色合いなのはさておき・・・w)

  

旅スタイル


「オレのライフスタイル」って何なんだろう・・・。
ここんとこ、ずっとソレを考えていた。



普段のオレは会社員で、朝08:30には家を出て、夜の帰りは20:00ごろ。
ソレから運動したり、ブログを書いたり、ネットサーフィンしたり、楽天を物色したりして過ごし、00:00頃には就寝。
休日は新宿、渋谷、原宿等に出て、服屋を物色し、街行く人を見たりして過ごす。
そして、数ヶ月に一度はさらに遠出し、気ままな一人旅に興じる・・・。



そうだ、旅だ。



オタク趣味以外の趣味で、オレが「コレが趣味です」と堂々と言えるのは、旅行を置いて他には無い。
とすると、今のオレの「趣味=ライフスタイル」は「旅行」と言えるんじゃないだろうか。
その辺が、ひょっとしたら突破口かも知れない。





そんな訳で、昨日は桐生まで遠出して、桐生八木節まつりを観てきた。
で、その時のオレの格好が↓



トップスはブラウンのフレッドペリーのポロシャツで、上品且つ機能的(吸湿性、吸汗性等)に。
ズボンは色のトーンを合わせるために濃い目のリーバイス501を。
少し太めのシルエットで動きやすい上、多少の汚れも全く気にならないジーンズは、こういう時にうってつけだ。
靴は、歩きやすさと見た目を重視してニューバランスのM1700。
クッションの効いた履き心地のおかげで、1日歩き回っても驚くほど疲れが少ない。
背中に背負うのは、ザ・ノースフェイスのHOT SHOT。
リュックというとどうしてもオタク臭くなりがちだけど、コレはベージュとブラウンとオレンジの色使いが良くて、タウンユースにも十分使えるデザインだ。
この色合いとデザインなら、あまり物を詰め込まない限りはソコまで「オタク臭」を漂わせることは無いだろう。
頭には、日射病予防のための帽子を。
コレは吉祥寺の丸井で1050円で手に入れたコットン製のハンチングキャップ。
デザインと機能性を考えると、こういう感じになるだろう。


  




コレがオレなりの旅スタイルだ。



秋にはコレにバラクータのG9等が加わる。
帽子も、ウール製のハンチングキャップが欲しいなぁ。
冬にはエディーバウアーのダウンコート
ウールニット帽が1着あると便利かも。
肌寒い時にはノースフェイスのダウンベストやシェラデザインのマンパが欲しい所。
ニットはカウチンセーターやアランセーター等の、ザックリした厚手のウールニット。
靴も、もっとヘビーに使える物があってもいいかも。


      




オレの場合、山登りとか川下りとか、そんなヘビーな事は一切やらない。
街中を歩き回って珍しい建物を見て歩くのが主な楽しみ方だから、極限の機能性よりは「多少機能性があった方がいいかな」位の方が使いやすい。
その意味では、本格アウトドアファッションよりはまだ「見た目」を気に「出来る」分恵まれているかも知れない。
ソレに、多分オレにはジャケットやスラックスといった繊細な服よりは、こういったラフなアウトドア風味のヘビーデューティー服の方が似合いそうな感じはする。
シャツも、ブロード生地のドレスシャツではなく、オックスフォード生地のボタンダウンシャツや厚手のフランネルシャツが合うだろう。
ちょうど2ndで提唱されている位のスタイルが、今のオレにはピッタリなのかも知れない。



ただこの手のアウトドアファッションって、ヘタ打つと本当の「オタクファッション」になってしまいそうで怖いんだよね。
どう見たって山登りともハイキングとも無縁そうな人間がトレッキングシューズにマンパ、リュックを背負っている姿をアキバやコミケで掃いて捨てるほど見かけてきただけに余計に。
ソレに、仮にオレにはそういった格好が似合うとしても、実際にはヘビーなアウトドア趣味を持たないオレみたいな人間がヘビーデューティー服を着てもいいんだろうかという、罪悪感にも似た感情もあり。
アウトドア服を身に着けたオレを、例えばアウトドア好きな誰かが見て「お、お仲間ですか」何て思ったとして、「いえ、自分は山には全然登らないです」なんて答えちゃったら、ソレは相手に対する「裏切り行為」なんじゃないかとも考えてしまう。
ソレは、ココに書かれているような「偽装表示問題」と同じで。
そうなると、また「どんな格好をしていいか分からない」というマイナススパイラルに陥ってしまうんだけど・・・。



とりあえず、ある程度の方向性は決まった感じはする。
目的は、1日乃至は数日の観光旅行に行く事。
そのためには
「動きやすさ、扱いやすさ、機能性を考慮する」
「ある程度はラフに扱える物であること(アウトドア服等)」
「その上で、街中で”浮かない”デザインであること」
「どっかの店に入ったときに、店員にイヤな顔をされない位には上品な物」・・・
コレがオレの「趣味」である”観光旅行”から導き出された条件だ。
そしてソレこそが、今のオレの「ライフスタイル=趣味」に根ざしたファッションなのかも知れない。

ライフスタイルから来るファッション:「Lightning増刊2nd」


オレが毎月「Men's CLUB(メンクラ)」を購読しているのは既に何度も書いているけど、ココ最近のメンクラの姿勢がどうにもこうにもイヤになってきつつある。
従来「社会人の身嗜みとして節度のある格好をしましょう」というコンセプトだったハズが、ココ数ヶ月で「高級品を買い揃えてカッコつけてモテましょう」という、あまりにも即物的すぎるコンセプトに取って代わられている感じがしてきてしまっている。
「ファッション=身嗜み」という精神と、そこから生まれる節度を保った上品で硬派なスタイリングに惹かれていたオレからすると、今のメンクラの明らかな俗物っぷりはとてもじゃないけど相容れない。
かといって、メンクラ以外の雑誌でオレが読んで「コレは!」と惹き付けられるものは無いんだよね。
「メンズノンノ」「POPEYE」はあまりにもモード&アーティスティックすぎて、リアルクローズ的な情報を求めるオレにとってはあまりに「リアル感」が無さ過ぎる。
「FINEBOYS」はオレの年齢からするとあまりにも若すぎるし(「10代からの脱オタク」なら丁度良さそうなんだけど)、逆に「LEON」はあまりにもオッサン過ぎ(しかもギラギラし過ぎ)てダメだ(ネタとして読む分には面白いんだけどね。意外にスタイリングはしっかりしてるし。)。
カタログ雑誌としての「Begin」は面白いんだけど、頭の悪い煽り文章が下品すぎて好きではないし、「Gainer」は「モテ!モテ!」の連呼があまりにもイヤミったらし過ぎてイヤだ。
「Men's JOKER」は、一時期は結構面白かったけど、そのうち”セレブ”の格好ばっかり追うようになっていってだんだん「リアル」な感じが無くなってきてしまった。
結局様々な雑誌をとっかえひっかえして最後に残ったのがメンクラだったわけなんだけど、その最後の砦がこんな体たらくじゃ、今のオレに合うような雑誌が無くなってしまう。
過剰な「モテ」「女子ウケ」に走らず、スタイリングや文章に適度な「節度」を感じて、モードではなくむしろリアルクローズ的な情報を扱っていて、なおかつ30代のオレがマネしても違和感の無い、そんな雑誌は無いだろうかという気分の時に出会ったのがコレ。




「Lightning増刊2nd」


アメカジ雑誌の代表格「Lightning」の増刊号的な位置付けの雑誌。

「男の1番(ファースト)がビジネスでありビジネススーツであるなら、セカンドは休日であり、カジュアルファッション。つまり、二の次である休日のカジュアルファッションで「格好いい大人」になるためのファッション誌です。」

というコンセプトの元、普段は社会人として働いているオトナたちの「休日カジュアル」に焦点を当てている雑誌で、そのコンセプト通り「Lightning」がブリバリなアメカジ&アメリカンカルチャー雑誌なのに対し、コチラは適度にトラッド風味を加味した、オトナっぽい上品アメカジという感じだ。



オレがこの雑誌を非常に気に入った要因は、そのコンセプトだった。
オレがファッションに求めている「リアルクローズ」という要素が、ここまで詰まっている雑誌はそうそうない。
ソレを最も良く表現しているのが、モデルの人選。
ハッキリ言ってダサい(笑)!
メンクラの櫻井貴史やGainerのKen、あるいはLEONのジローラモといった、顔も体も整ったイケメンモデルと比べて、2ndのモデルは正直言ってあまり格好良くない。
足も短いし、顔もフツーのオッサンだし、チビ、デブ(太め)、ヒゲのオンパレード。
でも、だからこそバツグンに「リアル」だ!
世の中全ての男たちが雑誌モデルや”セレブ”並にカッコいいわけがないのは当たり前(彼らは「カッコいい!」を生業にしているのだから当然だ)。
だからこそ、多くの「どこにでも居そうな(さほどイケメンでもない)人々」をモデルにして、そういう人々に対して提案する2ndのスタイルは非常に取り入れやすく、また参考にもしやすい(イケメンなら何着たってカッコイイに決まっているんだから)。
そういうコンセプトって、今までありそうでなかった物だ。
オレが2ndに惹きつけられたのは、そういった「フツーの人を大切にする」姿勢だった。



もう一つオレが気に入っているポイントは、巻末のスナップ写真。
写っている人々の格好は大体アメカジ系なんだけど、みんな笑顔がステキ過ぎる!
満面の笑みでカメラに写っている彼らの嬉々とした表情からは「楽しくて楽しくて仕方ないぜ!!」という、まるで人生を謳歌するかのようなポジティブオーラが出まくっている。
モードだかなんだか分からないような奇妙キテレツな格好をして、取り澄ましたような表情でカメラに向かっている、あるいは微妙に目線を逸らしてカッコつけてる人々ばかりの他雑誌のスナップとはエラい違いだ。
彼らの表情からは、「カッコつけないとナメられる」という強迫観念や「ダサいアイツらとは違うんだぜ」というナルシズム、そしてその根底にある「カッコつけないとカッコ良くなれない」というコンプレックスから来るマイナスオーラが滲み出ているように感じる(余談だけど、「オシャレセレブ」として名高い堂本剛の格好も、オレの目には「足が短くて背が低い」という自分の肉体に対する強烈なコンプレックスを覆い隠すための格好のようにしか感じない。本当に自分に自信があるなら、もっとシンプルな格好をするはずだ)。
でも、2ndのスナップからはそんなジメジメした感じは受けない。
その笑顔には、他人に対する”拒絶”がない。
取り澄ましたような表情で他人を”拒絶”している人々とは、天と地ほどの差だ。
みんなファッションを、人生を、そして”自分”を楽しんでいる。
「ファッションは服だけで完成される物じゃない」というのがヒシヒシと伝わってくる。
こういうのが、本当に「中身のある」ファッションなんだろうなぁ。



オレが「ファッション=ライフスタイル」と感じたのも、そういった2ndの影響が大きい。
例えば「旅スタイル」というテーマを扱うにしても、山に行くのか、海に行くのか、街に行くのかでスタイルは変わってくる。
「街に出る」のも、例えば歩いて行くのか、自転車で行くのか、スケボーに乗るのか、自動車を使うのかで、やはりその選ぶ服も変わってくる。
2ndでは、そのような視点で服を選んでいる。
いわば「目的別」のファッション。
まずは「目的」ありき、服は後から考えるという方法論だ。
だから、そこで選ばれる服は極めて実用的であり(まさにリアルクローズ)、そしてそんな「何をするのか」、つまりは個々人の「ライフスタイル」こそがそのファッションを決めるという、それが2ndのコンセプトなわけだ。
コレにはオレも「ナルホド!」と思った。
常日頃から「モテ服」とか「女子ウケ抜群!」とか、そういった即物的なコンセプトに辟易としていたオレにとっては(そしてソレは、オレ自身の非モテ経験からくるコンプレックスからなんだけど)、2ndの提唱する「何をするのか=ライフスタイルから来るファッション」というコンセプトは非常に胸に落ちたのだ。



ファッション雑誌を「華やかさ」や「夢」を売るものだと定義するなら、正直2ndは範疇じゃない。
でも、ファッション雑誌を「実用誌」として捉えた場合、2ndはその最たる物だと思う(かつてのメンクラがそうだったように)。
「目的」のファッション、「何をするのか」から来るファッション、「ライフスタイル」から来るファッション。
そしてそのライフスタイルを体現するのは、イケメンでも何でもない、極々「普通」のオトナであるというコンセプト・・・。
そこから生まれてくる「リアル感」こそが、2nd最大のオリジナリティだ。
メンクラがおかしな方向に向かっている今、2ndは何があってもこのコンセプトを貫き通して欲しい。
そんな抜群の「リアル感」こそが、2ndの「生命線」なのだから。



そしてオレも、2ndを読む度に「誰でもない”自分”を楽しんで、生き生きとしたライフスタイルを体現したい」という思いを強く感じるようになっている。
ちょうど、2ndのスナップ写真コーナーで満面の笑顔を振りまいている、あの人々のように・・・。