The スニーカー戦争(ウォーズ)


<参考>ナイキからアディダスの時代へ


↑の人は、ナイキが売れてるにもかかわらず人気が低い事に引っかかってるみたいだ。
そう言えば以前の日記でも、天馬氏が「ナイキだけハブられてる」と嘆かれていたが、脱ヲタ現在進行中のオレの勝手な感覚からすると(ナイキファンの方には誠に申し訳ない話だけど)「むべなるかな」って感じだ。



オレ自身スニーカーが欲しくてイロイロと物色してみたが、その中の選択肢には(申し訳ないけど)ナイキは入っていなかった。
その理由は(極めて個人的な偏見なんだけど)、ナイキが「ガキっぽい」「厨房臭い」っていうイメージが付いてしまっているからだ。
なんと言うか「B系的」というか「ストリート系的」と言うか、ダボダボのファッションに身を包んでストリートバスケやってる厨房・工房がボリュームのあるナイキエアを履き潰してるイメージというか、平たく言えば「DQNっぽい」という感じか。
30超えたオレには敷居が高い感じがして、とてもじゃないが手が出せないフンイキがプンプンに漂っている。
そもそもこういった「DQN的感覚」は、所謂「オタク」とは非常に相性が悪いというのは方々でも指摘されてる通りで、だからとりあえず「脱ヲタ」というのを試みた時には真っ先に忌避されるのではないだろうか。



あと、所謂「脱ヲタファッション」には、ボリュームのあるナイキ系は相性が悪いというのもあるかも。
モチロン、ナイキでも例えばワッフルトレーナーあたりだとそんなに悪い合わせじゃないかも知れないけど、エアフォースⅠとかダンクとかになってくるとサスガに「きれいめなジャケパンスタイル」を良しとする「脱ヲタファッション」とは相容れない感じがする。
脱ヲタ=きれいめジャケカジ」と定義するなら(また、そう定義されるコトが多い)、「ナイキ」と「脱ヲタ」の相性は最悪と言えるかも知れない。




もう一つ言及するなら、どうも「ナイキ=ハイテクスニーカー」というイメージが強い。
エアマックスはもちろん、エアジョーダン、エアプレスト、エアフォース等々、「ナイキと言えばエア」っていう確固たるイメージが出来上がってしまっている感がある。


ナイキがファッション好きに人気が無いのは、このあたりが関係してると思う。


かつてのハイテクブームも今や昔。
今じゃもはや「ハイテク=オッサン・オタク=ダサい」というのが公式イメージになってる感がある。
まぁ、実際そんなオッサンたちが履いてるのはダンロップだったりミズノだったりの「なんちゃってハイテクスニーカー」なんだろうけど、ソレがハイテクシューズのイメージの低落、ひいてはハイテクを武器にするナイキのイメージの低下に繋がってるのではないだろうか。



でも、オッサンやオタクたちがハイテクスニーカーを履く理由も分る。
確かにアノ手のスニーカーはクッションも効いてて足もがっちりホールドするから、履いてて楽だ。
ある程度歳が行った人には、その履き心地は福音と言えるだろう。
加えてナイキは(少なくとも一般レベルでは)認知度も高いブランドだし(何つっても、コンバースニューバランスも知らなかった頃のオレが知っていた位)、少なくとも10年位前までは国民的な人気を誇っていたわけで、当時「スニーカー=ハイテク=ナイキ=カッコイイ」という刷り込みをされてしまったオッサンたち、そしてソノ当時の良いイメージをそのまま持ち続けてる(トレンドに乗り遅れた)オタクたちが、(例えエセハイテクとはいえ)「ナイキのエア」っぽいハイテクスニーカー(で、比較的安いダンロップ等のスニーカー)をこぞって履いているのだろう。



で、そうやって老若男女世間一般に広く浸透してしまった「トレンドアイテム」がどうなるかは皆様ご存知の通り。
結論として「一般に広まる=ダサいヤツも着用する=ダサアイテムになる」という、コレまでのトレンドアイテムが辿った凋落の道を同じように辿っていくわけだ(ボタンダウンチェックシャツ、マウンテンパーカー、フリースジャケット等々、枚挙に暇が無い)。
ソノあたりは、ココで「オシャレアイテムってすっごくピュアな宝石みたいなもので外気に触れて手の内を明かしたとたん輝きを失いただの石ころになってしまう」と書かれている通りだ。
そして、今のこの時のハイテクスニーカーは、まさにそんな「ただの石ころ」になってしまった感がプンプンに漂っている。
そして、そんな「ハイテクスニーカー」を定番の主戦力に置くナイキのイメージも「ナイキ=ハイテク=ダサい」に置き換わってしまったんじゃないだろうか。
ただ、やっぱりスポーツ系でのナイキのブランドイメージは未だに強力な分よく売れるし、あまりトレンドに関心が無い向きにはそのイメージだけで買わせるような力があるんじゃないだろうか。
ソレはちょうど「ジーンズ=リーバイス」と似てるかもしれない。
リーバイスは一般認知度は群を抜いてるし、一般的なイメージも決して悪くない。
だけど、ファッション好きでジーンズの人気アンケート取ったら「ペーパーデニム&クロス」とか「トゥルーレリジョン」あたりが上位に来て、リーバイスは下位に甘んじる可能性はあるだろう(いや、ジーンズの場合はガチでリーバイスがトップになりそうな気もしないではないが・・・)。
そう考えるとナイキは、(↑のアンケートで言うなら)4位で「よく踏み止まってる」と言えるんじゃないだろうか(ナイキファンにとっては腹立たしいコトかも知れないケド)。



そして、そんな「ダサい」ハイテクスニーカーを忌避する流れがそのままローテク系のスニーカー人気に流れ、ソレがコンバースアディダスの人気とイメージを底上げしてるんじゃないだろうか。
コンバースで言えばオールスターやワンスター、ジャックパーセルアディダスならスタンスミス、スーパースター、カントリー等、何れもローテクスニーカーを定番の主戦力にしてる。
そして、ハイテクに飽きたファッション好きが、ハイテクとは正反対のクラシックなローテクスニーカーに流れて、結果ローテクを主戦力にするコンバースアディダスが大人気になるのだろう。
昔ながらのローテクスニーカーを復刻させたオニツカタイガーが人気なのも、ソノ流れなんだろう。



ただ、そんな「ローテクブーム」も一段落したらドコに向かうんだろう。
事実、ローテク系でもコンバース・オールスターやアディダス・スタンスミスあたりは、一部じゃ「脱ヲタ靴」何て揶揄されてるし、意外に近くローテクブームは終わりそうな予感も・・・。
そうなるとその反動がハイテクに行くのか、それとも「ローテクもハイテクもダサい=スニーカー全部ダサい」になって革靴ブームが来るのか・・・・・・。
オレは業界人でも専門家でもないから何とも言えないけどね。




でもまぁ、こうやってトレンドに踊らされるのも疲れる話だし、せめて好きな服や靴を好きに着れればソレでいいんじゃないかなぁ・・・何て思ってみたり。