2005年オレ的TVアニメアカデミー賞 結果発表!2
「2005年オレ的TVアニメアカデミー賞」
続けて今日は俄然注目の演技賞部門だ。
では、行ってみよう!
●主演男優賞
1:福山潤(陰陽大戦記)
2:稲田徹(ジパング)
3:萩原聖人(闘牌伝説アカギ 〜闇に舞い降りた天才)
4:櫻井孝宏(今日からマ王!)
5:寺島拓篤(創聖のアクエリオン)
上位2人の熾烈な争いとなった主演男優賞を制したのは福山潤だった。
主人公・リクの、ノンビリとした穏やかさの中にある寂しさ、悲しさを、得意の繊細な声で見事に表現していた。
今後の活躍に期待を込めての主演男優賞受賞。
2位は大ベテランの稲田徹。
意外なことにこれが初主演だったが、長い経験に裏打ちされた確かな演技力で、熱血オヤジ・角松を好演。
主人公・角松のパワーが作品を大きく引っ張っていた。
3位は、映画・ドラマ等ですでに名優の地位を築いている萩原聖人。
静かな中に秘めた狂気を淡々とした口調で表現し、名優の貫禄を見せつけた。
イマドキの熱血漢を得意とする櫻井孝宏はまさにハマり役。
荒削りながらワイルドな魅力を見せた寺島拓篤がこれに続く結果となった。
●主演女優賞
1:福圓美里(マシュマロ通信)
2:佐久間レイ(おねがいマイメロディ)
3:平田宏美(ゾイドジェネシス)
4:相田さやか(陰陽大戦記)
5:かかずゆみ(創聖のアクエリオン)
本命・福圓美里が他を寄せ付けぬ強さで主演女優賞受賞。
怒りっぽくてがさつで乱暴で、でも誰よりも優しくて人情味溢れた主人公・サンディを、いつもより押さえたトーンと豊かな感情表現で演じ、魅力を際立たせていた。
1年間に渡って主役を演じ続けた自信が、その後の仕事にもしっかりと好影響を与えている点もポイントが高い。
新たな演技派の誕生だ。
2位の佐久間レイは大ベテラン、しかも長年に渡って演じつづけてきたマイメロ役ということで、まさに水を得た魚の如くのびのびと演じている。
マイメロの中に本質的にある黒さやヤバさを、「脳が溶けそうな」声で見事に体現しているのはサスガだった。
上位2人に対し、3位以下は大きく水をあけられている。
演技力は未知数も作品の力とキャラの力で3位に食い込んだ平田宏美、得意の熱血少年役で第4位の相田さやか、何れも「コレ!」という強力な牽引力はない。
かかずゆみにいたっては、もはや消去法だった。
全体に、主演女優賞は不作だったと言える。
●助演男優賞
1:東地宏樹(ジパング)
2:石塚運昇(創聖のアクエリオン)
3:風間杜夫(闘牌伝説アカギ 〜闇に舞い降りた天才)
4:竹若拓磨(陰陽大戦記)
5:長島雄一(甲虫王者ムシキング 森の民の伝説)
大激戦の助演男優賞。
どの候補も決定力を欠く中、受賞したのは東地宏樹。
「ジパング」という作品をまさに象徴する役・草加拓海を、淡々とした口調で時に不気味に、時に繊細に演じ、強い印象を残した。
剛の角松、柔の草加の対比の鮮やかさが「ジパング」という作品の力に繋がっていた。
役の大きさ、作品としての力も加味しての助演男優賞受賞。
2位につけた石塚運昇だが、インパクトという点では文句無くTOP1。
トンデモ超理論やヘンテコリンな屁理屈を、アクの強さだけで押し切ってしまう漢気溢れる言動はあまりにも鮮烈!
その屁理屈っぷりが強烈な力となって、作品の行く末そのものも大きく左右してしまう・・・そんな有り余るパワー感が素晴らしかった。
3位に入ったのは泣く子も黙る名優・風間杜夫。
従来の風間杜夫のイメージを覆すような嫌らしくて意地汚い雀師・浦部役を怪演、名優の力量をまざまざと見せつけた。
4位は「陰陽大戦記」の竹若拓磨。
時に頼れる兄貴分として、時に強力なライバルとして主人公・リクの前に立ちはだかる謎の男・マサオミ役を印象深く演じていた。
5位の長島雄一は昨年の「トランスフォーマー・スーパーリンク」に引き続きTOP5入り。
少ない出番で他を圧倒する存在感を見せ付けるその力量はサスガだった。
●助演女優賞
1:竹内順子(おねがいマイメロディ)
2:高木礼子(マシュマロ通信)
3:こやまきみこ(ゾイドジェネシス)
4:斎賀みつき(今日からマ王!)
5:神田朱未(陰陽大戦記)
ハッキリ言って助演女優賞は、竹内順子以外に考えられなかった。
他にコレと言った候補のいない中、他を全く寄せ付けない圧倒的な力でぶっちぎり。
やさぐれてるけど、実は誰よりも純真な心を持つクロミ役にまさになりきって、作品を大いに盛り上げた。
クロミというキャラクターの魅力、「”あの”竹内順子が演じる」という意外性、そんな意外性をも力でねじ伏せる抜群の演技力、ドレを取っても最高のハマりっぷりで、他の候補が可哀想に思えてくるぐらいの圧勝だった。
2位の高木礼子は昨年の第5位に引き続き、順位を上げてのTOP5入り。
可愛らしい外見のマスコットキャラを、全く嫌味を感じさせず本当に愛らしく演じきっていて印象深い。
3位のこやまきみこのツンデレっぷりもイかしていた。
鼻についたような独特の声だが、キチンと演じ分けて、ツンデレの「ツン」と「デレ」を見事に体現していた。
斎賀みつきは、得意の中性的な声で作品の持つやおい的な生臭さを中和していて見事。
神田朱未も、凛とした声で作品に華を添えていた。
・・・が、いかんせん竹内順子の圧倒的な存在感の前にどの候補も激しく見劣りしてしまったのは致し方の無いことか。
いよいよ明日は、監督・シリーズ構成・キャラクターデザイン賞の発表!