陰陽大戦記最終回「巡る節季(とき)の中で」


1年間突っ走ってきた陰陽大戦記も、今日が最終回。
この1年を締めくくるにふさわしい大団円でありました。


思えば、オレの大好きだった「マシンロボレスキュー」のスタッフが作る最新作ってことで注目したんだが、次々と繰り出される「濃い」キャラクターと「熱い」ストーリーに即座にハマってしまった。
あれだけ「濃い」キャラ達を、ほとんど使い捨てにしていく構成が、逆に作品の「濃密さ」を際立たせてた感がある。
そんな「濃い」キャラクターに囲まれながら、最後の最後まで「リクとコゲンタの友情と絆」という命題が少しもブレることなく完遂されていたのも凄い。


これがテレビ初監督の菱田正和監督は、まさに水を得た魚の如く怒涛の展開を繰り出して、初監督とは思えないくらいの充実した仕事ぶりだった。
キャストでは、何と言っても主人公リク役の福山潤の好演ぶりが際立った。
リクの、表面上はノンビリしてるように見えて、その心の奥底に深い闇を湛えているという複雑な心情を、得意の繊細な声でしっかりと表現していた。
コゲンタ役の相田さやか、マサオミ役の竹若拓磨、ナズナ役の神田朱未の好演も印象的。
キャストのハマりぶりも最高だった。


後半になって凄い勢いで背景キャラと化したヒロインのモモ、何がしかの特殊能力がありそうな描写をされながらも最後まで物語に絡まなかったリナ、アッサリ改心しすぎたユーマ、妙に感傷的に描かれていたウツホ、最後の1クールでちょっとグダグダ気味になった構成等、キャラの使い方や構成に多少の荒さも見られたが、1年を通して「燃え」と「萌え」を高い次元で両立させたその力はやはり凄い。
このスタッフの次回作が楽しみだ。