故きをたずねて新らしきを知る


前にも書いたけど、今妙に「古臭い物」が気になっている。
「洗練」とか「モテ」とか、そんなのには程遠いけど、でも今のオレには「新鮮」に映るモノばかりだ。
例えば・・・




●シエラデザインズのマウンテンパーカー



マウンパ、またはマンパ。
オレらより上の世代には堪えられない逸品なんだろうけど、どうもここ最近はあまりイメージが宜しくないような・・・。
その辺のことは、All Aboutのこのガイドさんが「絶滅の危機に瀕している」と表現している通り。
完全にトレンドからは取り残されてしまっている存在だ。


でも、何かこの数年の内に再び「来そう」な感じがする。
いや、根拠は全然無いけど。


マンパに惹かれたキッカケは「Men's CLUB」2007年5月号の「一生モノ特集」。
そこでシエラのマンパが紹介されてたんだけど、その時の着こなしっていうのが

「紫のショートマンパ+白のボタンダウンシャツ+ピンクのカシミアセーター+グレーチェックのスラックス」

という出で立ちで、木に囲まれた公園のベンチに座っている写真だったんだけど、コレが無茶苦茶カッコ良かった!
ヘビーデューティーなアウトドア服であるマンパに、都会的でスマートなドレスカジュアルアイテムを合わせる、しかもそんな都会的な着こなしにマンパが浮く事無く自然に馴染んでて、非常に「新鮮」だった。
「そうか!こいういう着方もあるんだ!!」
と、目から鱗な感じだった。
そういう視点で見ると、ナルホド形はスッキリしてて過度にアウトドア臭が漂う事も無いし、コットン+ナイロンの混紡素材は光沢感があって確かにカッコイイじゃないか。
ジーンズやスニーカーのアメカジ服にはモチロン、冬場にジャケット+スラックスの上にコート代わりに着ても十分ハマりそう。
1着あると何かと使い勝手が良さそうだ。


ただ、やっぱお値段はそれなりにするなぁ・・・。
古着屋あたって程度のいい(値段も安い)ものを探してみるのがいいかも。




●Lee101Jデニムジャケット


いわゆる「Gジャン」。
レディースではすっかり定番品として定着してるけど、メンズの方じゃあんま見かけないなぁ。
というか、見かけたとしても「Gジャン+Gパン」っていう、古臭い着方をしてるオッチャン達ばっかりなような気が・・・。
そのせいか、すっかりオタクアイテムと化しちゃってる感が無きにしもあらずなんだけど(そのあたりの感覚は、ココを読んでいただくと分かるかも)、ただGジャンは確かにジーンズと組み合わせると最強クラスのダサアイテムに成りえるけど、それ以外のズボンと組み合わせる分にはむしろ使い勝手は良さそうな感じがする、
例えば、ウールやコットンのスラックスとかに、インナーはシャツ+ニット等。
↑のマンパと同じように「土臭いアイテムと上品服を組み合わせる」というギャップ感がイイ感じになるんじゃないだろうか。
その視点で行けば、ジーンズ以外のチノパン、カーゴ、コットンあるいはウールのスラックス等々、合わせるズボンには困らなそうだし、ある種「ネイビーブルーのショートブルゾン」としてサラリと着こなすのが、Gジャンの性格から言って理にかなってるのかなと思う。



で、今オレが一番欲しいのがLeeの101J。
斜め上に上がった胸ポケットと、少し大きめの襟がなんともカッコイイ!
Gジャン買うならリーバイスよりも断然コッチだね。


ただ、正直リーバイスとその流れにあるデザインのGジャンはそれこそ沢山あるんだけど、LeeのGジャンってなかなか無いんだよね。
新品でも売ってるけど、この種のデニムアイテムはやっぱ色落ちとか使い古し感があるほうが断然カッコイイから、古着屋を探して回ってんだけど、リーバイスは多々あれどLeeは殆ど見かけないし、あったとしてもヴィンテージ品でエラく高かったりする。
適度な値段と色落ち感、サイズ感のバランスがよければすぐにでも買っちゃうんだけどなぁ・・・。




タイメックスクロノアラーム


3年以上愛用していたオメガをオーバーホールに出す事になり、代打の時計を探していたらタイメックスに行き着いた。
値段は安いけど、そこらの安物時計にありがちな「安っぽさ」「ビンボー臭さ」「パチモノ臭」を全く感じない、むしろオリジナリティのあるデザインに強く惹かれて、早速↓の「エクスペディション・レジンコンボ」を購入。
さくらやのポイントカードを使って5000円也。


ただ、Tシャツやポロシャツといった夏用カジュアル服にはピッタリなんだけど、会社用スーツやジャケット系の恰好の時にはあまり適当ではないかなぁと。
そんな気分の時、とあるショップの店員さんが身につけていたのを見て「コレは!」と思ったのが↓。



「角デジ」の愛称でおなじみ、タイメックスクロノアラーム。
その名の通りの角ばったデザインとチープな金属感が、今となっては妙に味があっていいなぁ。
何ていうか「テクノ」っぽいというか。
最新鋭の「ハイテク」って感じじゃなくって、いかにも80年代っぽい、レトロモダンな「テクノ」感。
こんな味、ロレックスにもオメガにも、パテック・フィリップにだって出せない(当たり前だけど)。
その意味じゃ、オリジナリティはバツグンじゃないか。
薄手でシャープなデザインだから、ウチの会社みたいにドレスコードがあんま厳しくない所ならスーツに合わせてもそこまで違和感無さそうだし、半袖の時にブレスレット代わりに付けてもいい。
ジャケット着用時のハズしとしても面白そう。
まぁもちろん、本式にいくなら黒革ベルトの3針ドレスウォッチが最適だってのは100も承知なんだけど、その種のドレスウォッチはある程度の質感が無いといけないから、必然的に高価な物になっちゃうんだよね。
そんな金なんかないから、許されるうちはこれくらいチープな物でもいいかなぁと思う。
実際オメガのオーバーホール代もバカになんないし、機械式時計はしばらく要らないなぁ。




あと、同じタイメックスではこのアイアンマン復刻版もカッコイイなぁ。
かのビル・クリントン元大統領が愛用していたとか。
G-SHOCKに比べてスッキリ洗練されてる感じがいい。




角デジ繋がりで、カシオのデータバンクもいいかも。
コチラはより80年代っぽいレトロモダンな「テクノ感」が増してる感じ。
スーツには流石にムリだけど、ジャケットの時のハズしアイテムとしてはなかなかいいんじゃない?



「ファッションは、20年経つと古臭く、100年経つとロマンチックに見える」という言葉があるそうな。
その意味で考えると、20年前に流行った物が、今は古臭くも新鮮に見えてくる時期なんじゃないだろうか。
20年前っていうと、ちょうど渋カジあたりか?
ナルホド、昨今のプレッピー復権&アメカジ回帰は「渋カジの再来」と考えたら、妙に納得がいくなぁ。
前にも書いたように「オタク服」なんて揶揄されていた80年代アメカジ服が復権しつつあるのも、そういった「時代の気分の流れ」なのかな。
こうやって流行は繰り返されるんだなぁ・・・。